本日6日は、熊野に春を呼ぶ祭りと言われる、お燈(とう)祭りが、熊野新宮の神倉山の頂上の熊野速玉大社の摂社である神倉神社であります。
江原啓之氏が、ここが熊野の元であると、修検道の開祖である役小角(えんのおづの、えんのおづぬ、えんのおつの)=役行者(えんのぎょうじゃ)の声を聞いたところとして、有名になったところです。
はじめて訪れた人は圧倒される538段の源頼朝公御寄進のおよそ40°の急峻な石段を上り終わった神倉山の山頂で行われる神事です。上り子(のぼりこ)という祈願者は、白装束を身につけ、荒縄を腹に3回か5回か7回のいずれも奇数回まいて男結びでしばりあげます。装束の着付けも全て男がします。足下は、白足袋を履いて、草鞋(わらじ)です。そして、かんなで1枚1枚丁寧に削ってこしらえた、花(はな)というものがついた五角形のたいまつ(松明)を持ちます。JR新宮駅には、この上り子の親子のブロンズ像が建っております。昔は1週間前より白いもの以外食べませんでした。現在は、その日当日が多いようです。子供達も、パンの耳を取って、カルピスや牛乳など、大人は白ご飯にシラスをかけたり、白いかまぼこ、白い豆腐、白いはんぺん、白いたくあん、ご飯に塩をかけたおにぎり、白いイカ、など白いものしか食しません。現在高校生を持つお母さんから聞きましたが、子供が小学生の時は、じゃがいも、たまねぎ、マカロニ入りのクリームシチューを作ったそうです。着付けが終わると、新宮市内の阿須賀神社、熊野速玉大社、元熊野比丘尼のお寺だった妙心寺、と順番にお参りをして行くのです。用意が整った者から、最初に目指す阿須賀神社(おあすかさん)に向けて新宮の町中から、同じ白装束を身につけ、手にたいまつを持つ上り子が新宮の町の至る所を歩きはじめます。歩き始めると新宮の町中の至る所に、たいまつの花があちこちに落ちています。それを、見て「お燈や」と思う人も多いようです。上り子と上り子が行き交う時は、互いに「頼むでぇー」「頼むでぇー」とあいさつを交わして、たがいのたいまつを「ガツン」、「ゴン」と当てます。おあすかさんの後は、熊野速玉大社(はやたまさん)、妙心寺とお参りしていきます。上り子が持つたいまつは、五角形をしていて、一つの面には奉納と書いております。他の4面には、それぞれの祈願を書いております。持ち手の所には、氏名、生年月日また、住所を墨字で書いております。また、松明には、お賽銭を和紙でくるみ赤と白の水引でしばりあげて、4つの面の4カ所にくくりつけてぶらさげております。そのお賽銭をひとつづつ、ちぎってこの3カ所をお参りしていきます。その後、いよいよ神倉山の山頂の神社を目指して、538段をかけ声と共に上ってまいります。そして、最後に4カ所目の山頂の神倉神社にちぎったお賽銭を入れてお参りします。山門から一番奥の神社のあたりは、小さい子を連れた人達の場所です。また、山門近くは、若者を中心として一番最初に下ろうとする人たちが、ひしめきあっています。上り子は、7時までに入山をおえないといけません。入山の締め切りの後、伝統の神事が熊野速玉大社の宮司の手で山頂で行われ御神火が灯され、大きな松明(迎え火)にその火を分けた後、迎え火の大松明は、山頂から少し中腹に下りた中の地蔵まで、この祭りになくてはならない介釈達に前後左右を守られて降りて、神事が行われます。その後、この迎え火から上り子の代表の松明に火が分けられます。そして、山頂に戻り、そこで待つ上り子の松明にどんどん分けられて行きます。ちょうど、弘祥の新宮の川向こうの三重県にある実家でも見ることができました。山がたいそう明るくなり、上り子の人々のどよめきが川向こうまで聞こえてきます。全員の松明に火が点いてから、上り子は、しばらくの間、炎の熱さと煙でいぶされ続けます。介釈達のご奉仕で全ての上り子を山門の中に入れ一度山門が閉じられさらに炎の熱さと煙でいぶされます。8時に山門が開け放たれ、その火の点いた、たいまつを持つ上り子は、われ先へわれ先へと駆け下ります。そして、無事山を下りて、ふもとで帰りを待つ女性達の元に、御神火を持って帰るのです。そして、1年その燃えて小さくなったたいまつを神棚などにお奉りしていきます。
新宮節にも「山は火の滝、下り竜」と歌われる、女人禁制の1400年続く火祭りの神事です。
この、祭りが終わると、いよいよ熊野に暖かい春がやってきます。
今年は、土曜日なので上り子も多いと言われています。どうぞ、お祭りにおみえになられる皆様、事故の内容お祈り申し上げます。
患者さまが、前に上った時に書いた記事です。御了解をいただいておりましたので、ここに置きました。よろしければ、見てみて下さい。
また、昨年2009年に上り子としてお燈祭りに参加された熊野信仰の御縁で新宮市と姉妹都市となりました宮城県の名取市長の佐々木いそお氏のブログが写真が豊富でよくわかると思いましたので、アドレスを置かせていただきました。まだ、承諾を頂いていないので、アドレスの一番最後に「ml」だけつけて見てみて下さい。どうぞ、よろしくお願いします。
http://www.isasaki.com/archives/51437517.ht

コメント
ワクワク
男性にしか 分からない世界を垣間見せていただきました!!昨年も見に行きました!!子どもと2人で見ておりますと「お父さんが登っているのね!」観光客の方に夫を待つ妻の姿に映ったようです。
よくよく読ませていただいたら 知り合いのブログでした♪
ありがとうございます。
R:ワクワク
海様
いつもたいへんお世話になり、ありがとうございます。
ぶろぐの訪問と、コメントありがとうございます。
じつは、まだ、自分は上ったことがありませんでした。
今年初上りをしてまいりました。その記事を、また、書いて行きます。
よろしかったら、また、おいで下さい。
ちょうど、自分が山を下りてきた時、神倉神社の下の社務所のある砂利の境内で”知り合いさん”にお会いしましたよ。